曲亭馬琴『南総里見八犬伝』と、黄道十二宮をモチーフにした長編ファンタジー
十二の星座と珠を持つ者達が出逢う時、三十年の時を経て運命は動き出す。悲しい調べを秘かにのせて――
七つの章から成る、運命と再生の物語。
○更新状況○
12/05/30 最終話「スピカ」掲載しました。
○あらすじ○
三十年前、里見家の太陽の姫が放った十二の珠。
黄道星座が浮かぶそれは、一つは北、一つは南、一つは西、一つは東、そして残りの八つはばらばらに飛んで行ってしまう。
呪われた運命に翻弄されながら集まった八人の男達は、陽姫を復活させ怨霊・玉梓の呪いに打ち勝つ為、残りの四人を探す旅に出た。
そして遥か彼方南の島で、赤色の少女と少年が出逢った時、大きな運命の輪はようやく廻り始める――
○目次ジャンプ○
紫の章 赤の章 白の章 青の章 黒の章 黄の章(上) 黄の章(下)
初めての方は「紫の章」からお読みください。
紫の章 | 全ての始まりの章。 太陽の姫と嘆きの怨霊――その二人が向かい合う。 1 2 3 4 5 6 7 ○story 和秦の関東地方にある安房の小国・里見の姫、陽姫は 隣国との戦に不吉な予感を感じ、太陽の祠へ祈りに詣でるが そこには梓の枝を携えた、盲目の見知らぬ不気味な女がいた―― |
赤の章 | 南の島で二人は出逢う。 まだ物語は始まったばかり。 二人の浜辺 1 2 3 4 5 6 星の夜 1 2 3 4 ひのまつり 1 2 3 4 海の向こう、幸せの島 1 2 3 4 5 動く天空、廻る星宿 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 ○story 蟹座の珠と痣を持つ赤の姫を探して火の島に降り立ったスピカだが、 失敗に終わった家族の仇討と無念にばかり意識が飛ぶ。 そんな中、静寂の支配する浜辺で彼はその赤の姫・カーレンと出逢う。 仲間のオーレ、そして彼女と共にスピカは再び和秦へ戻ろうとするが…… |
白の章 | 京の都で出逢った二人には、それぞれ妹がいた。 そして何故か同じように、悲劇は起こる。 白の章・零 1 2 姫の御座 1 2 3 4 5 6 あてなる金の宮 1 2 3 4 5 同じ月 1 2 3 4 水面の静けさ 1 2 3 4 5 炎の訪問 1 2 3 4 5 6 7 白の生き方 1 2 3 4 5 6 7 続・芳流閣の戦い 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 揺れない天秤 1 2 3 4 5 6 7 ○story 白の姫を探す花火と与一を手伝いに、京の都・西園寺の屋敷に赴いたスピカ達。 ところが、高貴な女性・李白、その妹の杜甫とスピカ達を残し、家人が次々と去ってしまう。 怪しげな雲行きの中、李白と花火は惨殺された哀れな少女の姿を目の当たりにしてしまい、 挙句、白昼堂々突如として屋敷に盗賊が押し掛け、炎が屋敷を侵食していく…… |
青の章 | 四季の花が咲き乱れる館で、二人は微笑み合う。 幼き青の瞳には、悲しみの色も映らずに。 青の章・零 虐殺の十二宮 1 2 3 4 春の庭 1 2 3 4 5 6 いつか王子様が 1 2 3 過去と出逢う日 1 2 3 4 5 ひとさらいの賛歌 1 2 3 4 檻の中の姫君 1 2 3 4 5 6 青い光は血を照らす 1 2 3 4 5 6 7 8 9 いつか帰る箱庭 1 2 3 4 5 6 ○story 里見に一度集った一行は、怨霊・玉梓の凄惨な過去と悲劇を知る。 一方その頃、青の姫を探し遠い海外の地を巡るニコと太望は ある名家に仕える少女・チルチルに青い痣を見つけ歓喜するが、 その主人は、太望が以前和秦で知り合い、謀られた船虫という女性に瓜二つだった―― |
黒の章 | 冬先の隠れ里で出逢った二人の少女。 天へ還る花。地にしがみつく星。約束は果たされるのか。 黒の章・零 1 2 やすらぎの隠れ里 1 2 3 4 5 君に逢えたら 1 2 3 4 5 6 さよならをもう一度 1 2 3 4 5 6 7 8 9 里見の黒雲 1 2 3 4 5 空に集う星 1 2 3 4 北の花は閉じて 1 2 3 4 5 火の海より愛をこめて 1 2 3 4 5 6 7 8 黒い夜空に星は輝く 1 2 3 4 5 6 7 ○story 黒の姫を探し、華北の地を旅する信乃と双助は、 玄冬団という盗賊団の隠れ里でシュリと花依、二人の少女に出逢う。 花依はかつての信乃の許嫁で花火の妹である、殺された花依に瓜二つであり、 そしてシュリの体には黒の姫の証らしい黒い痣があるようで―― |
黄の章(上) | 北と南で引き裂かれる星。そして始まりの浜辺で、二人の女が対峙する。 零れる涙、抗えない悲劇の先に、それでも手を伸ばしたい存在がいる。 黄の章(上)・零 1 2 黒雲ふたたび 1 2 3 梓の願い 椿の別れ 1 2 3 4 5 浜へ帰る 1 2 3 4 5 血の姫 1 2 3 4 5 海に還る 1 2 3 4 北の国の赤い姫 1 2 3 4 5 6 7 8 涙の数だけ 1 2 3 4 5 6 三十年目の夜明け 1 2 3 4 5 6 ○story ついに十二人が揃った一行。しかし里見では花依姫が攫われ、戦いが勃発していた。 その戦いを収め、ついに陽姫が復活するかと思いきや、 スピカ達は何故か遠く南の火の島まで飛ばされてしまう。 そこで待っていたのは、カーレンの姉・マーラであり―― |
黄の章(下) | 長きを経て対峙する二人の女、そして始まりの二人。 強く願った果てに、新しい、彼らだけの物語が始まる。 太陽と姫と大地 1 2 3 オーレ 0 1 2 3 かなしみはわたしのもとへ 1 2 3 ひとりだけの姫君 1 2 3 4 スピカ 1 2 3 4 5 6 7 ○story 復活した陽姫は十二人と共に玉梓と対峙する。 未だ惑う様子を見せるオーレに、スピカは仲間は、手を伸ばす。 そして玉梓の真意、隠され続けた悲しみに陽姫もまた、手を伸ばす。 戦い、運命が終焉を迎え――スピカとカーレンの運命は、少しずつ変化し始める―― |
ヒトコト感想フォーム |
よろしければご感想をひとことどうぞ。作者にメールで送られます。 |
人物紹介 かんたんな星座紹介 感想メールフォーム(長文はこちらへ)
←このお話の典拠である南総里見八犬伝についてのファンページはこちらへ。
気に入りましたらポチッとどうぞ。
たまくしげトップ 小説トップ