2014.06.15
前回のねたでうっかり素で間違いをかましてしまったので、
間違えた雰囲気をそのまま引きずってこのねたをかまそうと思います。
誰だって一回は間違えるかもしれない。かも。
いつものねたよりかなり長い。いらすとと文字まじりです。





【毛野】(……な、なんだ?)
【毛野】(いつもと様子が違う……)
【信乃】ねえ、毛野。
【毛野】う、うん?


【信乃】なぜ俺はこんな不可解な文学の主人公になど生まれてしまったのか……
【信乃】なぜ俺は浜路を愛することが出来ず、見捨てることしか出来なかったのか……
【信乃】全ては俺が犬士だったからだろうか……俺の運命の所為か……

【信乃】to be , or not to be, That is the question!!!
【毛野】綺想意識してのハムレットか!? それは哲学なのか!?
【大角】……。
【毛野】……どうした? お前までおかしくなっちまうのはマジ勘弁なんだけど。
【大角】いえ。おかしくなったつもりはないです……が。

【大角】八犬伝は本来、文豪・曲亭馬琴の緻密にねられた計画の元に綴られた一大文学のはず。
【大角】それがどうでしょう。格好の創作のネタとしてアイデアは食い尽くされ換骨奪胎は繰り返され、私達は腐女子の妄想の餌食となりました。
【大角】さらにはこんなネットの片隅で、原作からかけ離れたバカ丸出しの阿呆になってしまった私達が、毒にも薬にもならないヤマなしオチなしイミなしも極まったねたとかにえんえん駆り出される始末……
【大角】私達は本来あの信乃さんのように、生きる意味を見出すべく苦悩し、もがき考えながら、犬士として、人間として清らかでありたいという意識を高く持つ求道者であったはずです!
【大角】八犬伝もそのような文学であったはずです! 決して腐女子のおハレンチな妄想や、ファンタジーやら大冒険とやらに消費されるものではありません!
【大角】伏姫と八房の獣姦なんてもっての外!! 第11~13回を百回読んで百回書きうつしやがれです!
【毛野】……!
【毛野】……そう、だ。そうだな、大角。八犬伝はもっと哲学的に捉えてしかるべき崇高な文学だ。
【毛野】オレがいつもバカ騒ぎに呆れるのも、そういうわけだったんだ!
【毛野】ありがと大角。さっすが文武両道なだけあるな。
【大角】名軍師の誉れ高い毛野さんほどではありませんよ、ふふ。
【毛野】八犬伝はもっと考えられるべき作品。うん、そうだな!










【道節】おいおいおいおい。何だアリャ。
【現八】インテリの考えるこたァよーわからんにゃー。普通に冒険譚として楽しめんのかね。
【現八】頭がいいっつーのも、ちょっと困るもんだよなー。
【小文吾】全てのエンタメ要素を切り捨てるのものう。
【道節】つまり……こういうこったろ。









【荘助】……なんか、大変なことになっちゃってる……。

【荘助】あ、いや、うん。俺も今考えてたとこなんだよ。

【荘助】……。
【荘助】……人情?

【親兵衛】浜路さんや雛衣さんや母さま、非業の死を遂げる女の人たちに情けをかけることこそ、ボクら仁義組の訴えることなんだよ!

【荘助】――!
【荘助】そう、だね。
【親兵衛】ん! でしょでしょだしょ?
【荘助】そうと決まれば……こんなところでぐずぐずしていられない!
【荘助】早く信乃さん達の目を覚ましに……いくよ! 親兵衛!
【親兵衛】がってんしょーち!


―― そして 誰もいなくなった ――


(完)

三つ巴の戦いに なってどうするんだ。つづきはないです。
最初はこんなに長くなるはずなかったんだけど文字でねた出ししてた所為かズルズルと長くなりました。

WEBコミックの「咲くは江戸にもその素質」で「孝」の珠の字が思い切り「考」になってるとゆーミスが指摘されて、
そっから考えたねたです。いわしさんの遭難不里見八嫌伝とどう違うんだって話にもなるが。
私は多分間違えたことは……ないと思うけど……でもどっかに間違えてるのあるかもしれない。です。

ところで、これをアップしよー、と思っていた矢先、
私のご本尊であるシンガーソングライターのaikoさんが爆弾を投下していきました これ。
これや……この「考」と「孝」を組み合わせたような字……これなら!!

うん! しない! だけどなんかaikoねたと絡ませられてぼくは満足だ(おい

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