○八犬伝をおいかけて − 八犬伝関連作品紹介ぺえじ○

○かてごり○
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【その他・ちょっと八犬伝ぽい or 八犬伝ネタあり!作品】


【映像化】
八犬伝をアニメ・映画・ドラマなど、映像化したもの。二次作品に近いものも含むが例外的にすべて関連作品扱いとする。


「里見八犬伝」(監督・深作欣二 製作・角川春樹/東映・1983年)
・妖怪軍を率いる玉梓に里見を滅ぼされた里見家の生き残り・静姫は、忠の珠を持つ道節と義の珠を持つ大角から、伏姫ゆかりの八つの玉をそれぞれ持つ八人の勇士がいることを告げられる。それぞれの立ち場を生きている彼らは運命に導かれるように静姫の下に集まっていく。一方、戦で身を立てようとする荒くれ者の浪人・親兵衛は静姫と衝突しながらも互いに惹かれあっていくのだが……
・後世の影響力を考えるならNHKの人形劇・新八犬伝と双璧をなすであろう。アラフォーの方にとって八犬伝と言えばこれなのでは? 映画的にもアクションシーンの強化や英語主題歌、特撮など、それまでの時代劇とは一線を画する斬新なものだったようです。
・静姫と親兵衛のケンカップルにもえもえした私…! 八犬伝についてわからなくても、二人を主軸とした恋愛映画として見てもきちんと楽しめるし、勿論アクション映画としても面白いので、一つの映画として完成度高いなあと思う。あと何と言っても夏木マリ演ずる玉梓のインパクトが最高です。
・馬琴の八犬伝とは違うけどちゃんと面白いし、八犬伝の知名度を上げ新しいファン層を広げたという意味でも見逃すことの出来ない作品。まだ見ていない方はぜひぜひ。
参考リンク:星の輝き闇照らし 迷わず進め 光の矢を放て 【角川映画八犬伝をみたよ】(ブログ「たまきはる」記事)
関連作品:里見八犬伝・オリジナルサウンドトラック(本作品のサウンドトラック)・小説「新・里見八犬伝」(原作小説)


「新八犬伝」(脚本・石山透/NHK・1973〜1975年)
・“我こそは、玉梓が怨霊……”里見を恨む恐ろしき玉梓が怨霊。彼女に立ち向かう、伏姫の放った仁義八行の珠と牡丹の痣を持つ八人の若者たち。日本中を旅し、怨霊の放つ悪人たちと戦い、様々な人々と出会いと別れを繰り返しながら、彼らは約束の地・安房里見へ集う――! 日本中の子供と大人をとりこにし、八犬伝を世に広めた冒険活劇!
・現在50代以上の人にとって八犬伝と言えばこれでは? 角川八犬伝と並んで映像化された八犬伝の中では有名で、原作たる馬琴の南総里見八犬伝自体の知名度も高めたと言っても過言ではあるまいでしょう。「八犬伝綺想」の小谷野氏もこの番組がきっかけだったようですし。黒子の九ちゃんこと坂本九氏が番組ナレーションを務めており主題歌も歌っております。この主題歌、EDもテーマソングも歌詞がとてもいいのよ…仁義礼智っ、忠信っ、孝悌♪ もいいけど「夕焼けの空」がね、特に好き。
・それにしても“玉梓が怨霊”のインパクトたるや! でかい! なんつう生命力! ただこの作品の所為で玉梓=絶対悪のように捉えられるようになって玉梓びいきの私としては実を言うと結構不服だったり。あのラストにしても、ちょっとないだろ、と思ってしまうw でもあれ、原典の仙人エンドにも通じるものがちょっとあるな…
・現在は画像のDVDに収録されている三話(第一話と最終回含む)と、全国のNHK番組公開ライブラリーで視聴出来る前半総集編、計四話のみしか映像が残されていないのが大変残念。当時ファンの方が番組の音声をテープ録音していたものがYouTubeに上がっていたりもするので、気になる方はそちらも聴いてみては。また、劇場版の映像も残されてます。
参考リンク:新八犬伝DVD見ながらの感想らくがき
参考ファンページ:新八犬伝をもう一度見ようよ!


「新八犬伝 劇場版 第一部 芳流閣の決斗」(脚本:石山透・1975年)
・東宝チャンピオンまつり『メカゴジラの逆襲』の同時上映として公開。冒頭から芳流閣の戦い、信乃と現八が互いに犬士とわかるまでを収めた、言ってみればダイジェスト版。それでも、冒頭に現在本編映像では見ることの出来ない八犬士揃いと名乗り映像が入っていてさすがにテンションあがりますし、本編のノリが十分伝わるであろう良作。まだ見てないって方は本編と合わせて是非に。第一部とありますが本作のみです。特典映像の寿三郎氏とオーケンの対談が結構面白いです。
・詳しいことは「新八犬伝をもう一度見ようよ!」さんをご参照ください。フィルムが発見され、ファンの皆さんのお蔭でDVD発売まで至ったと言う素晴らしい経緯が書かれています。サイト自体ももともとは映画版の存在を知ってもらう為の設立だったんですね〜
参考リンク:劇場版もあるのだよ 【新八犬伝DVDをみたよ】(ブログ「たまきはる」記事)
参考ファンページ:新八犬伝をもう一度見ようよ!


「里見八犬傳」(東映京都・1954年)
・生まれながらに仁義八行の文字が浮かぶ珠を持つ犬塚信乃たち若者は、芳流閣や行徳、庚申山、石浜城などでそれぞれ数奇な運命を辿るが、同じ珠と痣を持つ仲間と力を合わせて冒険活劇を繰り広げる。やがて安房へと集い、里見家の危機を救う明るい青春群像活劇。
・一時間映画で白黒だが、「妖刀村雨丸」「芳流閣の龍虎」「怪猫乱舞」「血盟八剣士」「暁の勝鬨」からなる五部作という現在から考えれば実に大ボリュームな八犬伝映画。往年のスター・東千代之介(信乃役)と中村錦之助(現八役)のダブル主演を始めとするキャスト陣も見どころあり。
・山手版八犬伝(新編八犬伝)がモチーフ元なのか浜路や雛衣が死ななかったりする上にそれぞれお相手とラブラブだったりするので萌えやキュンキュンが止まらない。何より全編通してカラッと明るいところ、さわやかなところが見ていて大変気持ちが良い。勿論ツッコミどころや笑いどころも沢山あったりするけど十分面白いので、60年前の映画と侮るなかれ。VHSは出ているもののDVDは海外でしか流通していない様子。そこそこ貴重な映像作品だが見る機会があったら是非とも楽しんで頂きたい。
参考リンク:映画『里見八犬傳』(昭和29年版)感想だだ書き!
青春活劇!八犬傳 【1954年東映版八犬伝を見たよ】(ブログ「たまきはる」記事)

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